バレンタインデーに飲まれた幸楽苑のチョコレートラーメンを食べた。



さて本日は俗に言うバレンタインデーである。

街中の至るところにバレンタイン商戦の旗(ポスター)がなびいており、少し前まではお菓子会社だけであったバレンタインデーが気がついたらほぼ全ての会社の書き入れ時となっている。

基本にバレンタインデーといえばチョコレートであるが、このチョコレートというワードを巧みに操り、全く関係ないものを売りさばこうと各社試行錯誤しているわけだ。

今回は、その中でも一際目を引いたアノ商品を体感してきた。

ちなみにスーパーのバイトのおばちゃん達、別のバイト先で食べ放題のお菓子からキットカット、そしてまた別のバイト先で参考書のお礼にポイフルもらったからボクは勝ち組である。異論は認めない。



幸楽苑


ボクは『コウラクエン』と聞くとやはり『後楽園』のほうが先に頭に思い浮かぶが、今回は『幸楽苑』。

かの格安で有名な熱烈中華食堂日高屋とほぼ同等の力を持ってい”た”ラーメン屋である。

昔は確か280円くらいで中華そばが食べられたような気がするのだが、そうではなくなったと言うニュースを聞いたような聞かなかったような…。

ともかくGoogleマップで『幸楽苑』と検索して『日高屋』がでてくるレベルでは落ちぶれてしまった過去の格安ラーメン屋である。

その幸楽苑が今年のバレンタインデーに合わせて、なんと『チョコレートラーメン』なるものを販売したらしい。

チョコレートラーメンとはなんぞや


チョコレートラーメンと聞くとボクは『かいけつゾロリ』を思い出した。あの小学生頃の子どもたちに大人気なあのキツネだ。

ボクも当然愛読していたし、リアルタイムでアニメも見ていた。

いつの間にか読まなくなって、たまに本屋さんの一角で出会うたびに「こいつまだ生き延びてやがる…」そう思っている。

確かこのかいけつゾロリシリーズにチョコレートラーメンが出ていたような気がするのだ。ラーメン対決だったかお菓子工場だったか…。調べればわかるのかもしれないが、ここはあえて有耶無耶にすることにしよう。

チョコレートのラーメンなんてまさに子供の夢。お菓子の王様とご飯の王様が合体したらどんなに素晴らしいのだろう。子ども達はそう思うに違いない。約一名は確実にそう思っている。

したがって、この話を聞いたとき、ボクは当然「食べねば」となったわけである。

しかし、時が流れるのは早いもので気がついたらバレンタインデー当日、チョコレートラーメン最終日である。当日21時までバイトをすることに決めていたボクは、仕事から上がりその足で急いで渋谷の幸楽苑に向かった。



さてチョコレートラーメンとのご対面である。

幸楽苑については特に書くことはないだろう。誰が知りたいんだ。みんなが知りたいのはチョコレートラーメンのことだけ。そうだろ?

店に入り、カウンターに案内され「ご注文が決まりましたら…」と言われたのでそのまま「チョコレートラーメンください』と世界一素早い注文をキメたボクは、すぐにカメラの準備を始めた。

しかし、ここであることに気がつく。

今日ミラーレスカメラ持ってきてない…。

あろうことかカメラを忘れてしまったので不本意ではあるがスマホのカメラで撮影した。許してほしい。



どうだろう見た目なかなかチョコレートラーメンって感じではないだろうか?



どうやら説明文によると、醤油ラーメンにカカオオイルを混ぜたものにチョコレートが乗っているだけの、かいけつゾロリとは程遠い贋物チョコレートラーメンのようではあるが、少なくとも見た目は100点。どっからどう見てもチョコレートラーメンだ。



具はチョコレートがプラスでトッピングされているだけで普通のラーメンと同じ。メンマ、ナルト、チャーシューとありきたり。どうせだからナルトは飴とかそういうお菓子的なサムシングだったら良かったのにな。

ていうかこちとら激甘ラーメンだと思って覚悟して食べて来たのに、ただの醤油ラーメンにカカオオイルと板チョコ一枚乗っけただけですって聞くとなんかすごく損した気分になるのでやめてほしい。



遠目で見るとまるでスープがチョコレートの沼のようだったが、レンゲでスープをすくって見てみるとなんのことはない、少々濁った醤油ラーメンのスープである。

事実、スープをすすってみてもただの醤油ラーメンと大差なく、カカオオイルとはなんだったのかという感じだ。カカオオイルは見た目のために犠牲になったというわけである。



この写真は少しチョコレートラーメンって感じがするかもしれない。チョコレートの沼から引きずり出された麺!!ただ、ラーメンにまったくチョコレートらしきものがこびりついていないから、やはりただの醤油ラーメンであるとバレてしまうわけである。つくづく悲しいラーメンだとすするたびに感じた。

さて、見た目だけのただの醤油ラーメンだとわかったわけであるが、せっかくだからスープ一滴残さず完食してやろうと、隣でチョコレートラーメンをすすり終わりスマホをいじっているOLを横目にスープまで飲み干したわけであるが、最後お椀を見てびっくり。



なんかすごいカカオの粉っぽいものがこびりついてる。

カカオの粉は水溶性ではないので完全にはラーメンのスープに溶けることはない。そのため、ラーメンのスープに透明感が生まれず、チョコレートの沼が表現できていた。しかし、その影響でスープを飲み干したときに、人類の胃までスープと共に流れ込むことのできなかった悲しきカカオパウダー達がそこにはいた。彼らはこれから東京の汚い下水道の旅へとこれから旅立つことになる。もしかしたら彼らもボクらと同じチョコレートラーメンの犠牲者なのかもしれない。



ちなみにこのチョコレートラーメンを食べるとチロルチョコが1つおまけでもらえる。いや…もしかするとチロルチョコのおまけがチョコレートラーメンなのかもしれない。そう考えると合点がゆく。だって、基本的におまけのほうがクオリティは低いわけだ。チロルチョコの完成度は非常に高く、誰もが「これはチロルチョコだ間違いない」というレベルのクオリティであった(アタリマエデアル)。

しかし、チョコレートラーメンはどうだろう。ボクはこの幸楽苑のチョコレートラーメンに対し、見た目はチョコレートラーメンと言ってもいいだろうという評価をしたが、人によってはこの幸楽苑のチョコレートラーメンはただの異物が混入してしまった醤油ラーメンであるという人もいないとも限らない。

完成度という観点に置いてやはりチロルチョコのほうが高いわけであるから、チロルチョコを幸楽苑で買ったら、チョコレートラーメンという名の何かがおまけでもらえたという方がいいのかもしれない。いや、そちらのほうがなんか満足感がある。そういうことにしよう。

ゲテモノメニューは楽しさ一杯楽しさいっぱい


チョコレートラーメンについて好き勝手書いたが、ボクはこのような製品は好きである。

だっておもしろいじゃん。昔ペプシコーラが、モンブラン味とかいちご味とか、きゅうり味なんてものも出していた時期がある。ボクはこのゲテモノシリーズは毎回購入していて毎回かなり楽しんでいた。

最近はこのようなゲテモノシリーズがあまり販売されないこともあり、少し人生つまらないなぁと感じていた。

そんなときにこのチョコレートラーメンが出てきたものだから、そのゲテモノ感にハードルを上げざるを得なかったということもぜひ幸楽苑様には理解していただきたい。

さて、来年も幸楽苑はチョコレートラーメンを出してくれるのだろうか。

来年はぜひ本物のチョコレートラーメンを商品化して出していただきたいと思う。流石にラーメンフルサイズは厳しいだろうから、お茶碗一杯の楽しさいっぱいのチョコレートラーメンなんかを作ってくれるとみんな幸せになれるんじゃないかなぁと思う。

楽しみに待っています。

ではノシ

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